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Oberstdorf / オーバーストドルフ (2017/10)

オーストリアのページで書いたクラインヴァルザータールの入口になるドイツ側の街がオーバーストドルフ。 アルゴイ地方の小さな街だ。 バイエルン・アルプスの山岳ハイキングの起点にもなっていて、駅には登山客の姿がたくさんあった。

街から2kmほど離れた丘を上って、街の全景を眺める。 アルゴイ地方ののどかな風景が素晴らしい。

この地方は信仰心が深い。各所にキリストの木像が立てられている。

街の中心にある教会。

Reichenau / ライヒェナウ島 (2017/7)

コンスタンツ湖に浮かぶ島、ライヒェナウ。 島全体が世界遺産に登録されている。 この島にはロマネスク様式の主要な修道院が3つあり、遺産の中核を成している。

ただ、このロマネスク教会にはそれほど心を打たれたわけではなかった。 3つとも比較的シンプルな教会で、古い時代の壁画などは残されていたものの、 ロマネスク美術や教会建築としての美しさに満ちているという感じではなかった。 調べてみると、ライヒェナウの修道院はその歴史上の意義が重要だということだ。 デンマークのイェリング墳墓群のところでも書いたが、 あくまでも世界遺産は保全を目的としたものであって、観光目的のものではない。

ライヒェナウ島では島全体にさまざまな野菜の畑が広がっていて、地産地消の生活が行われている。

Bibrach / ビーベラッハ (2017/7)

シュタインハウゼンの巡礼教会に行く途中で寄った街。 バスの乗換に50分ほどあったので散歩してみた。 アルゴイ地方の街らしく、くっきりした明るい赤茶色の切妻屋根に真っ白な漆喰の壁の家が立ち並ぶ。 そこに広がる真っ青な空。 滞在時間は短かったし、小さい街でとくに何があるというわけでもないのだけど、この街の美しさは何度も思い出す。

南ドイツの街には、市場の文化が根強く残っている。 地元の人たちが自分たちが作ったものを売り、地元の人たちが買っていく。 観光目的でやっている市場ではなく、地元の人たちが地元の人たちのためにやっている市場だ。 (ミュンヘンのViktualienmarktでも似た雰囲気が味わえるが、あそこは観光目的でやっている市場である。) 野菜、果物、肉、チーズ、洋服、木工細工・・・。 農村共同体の牧歌的な光景がここには残っている。 南ドイツで小さな街を訪れるのは、できれば日曜日よりも土曜日を選ぶ。 なぜなら、日曜日には市場がお休みで、この光景を見られないからだ。

Mittenwald / ミッテンヴァルト (2017/7)

2回めのミッテンヴァルト。真夏の晴れた日に訪れた。 2年前にミッテンヴァルトを訪れてから、何度となくこの街のことが気になっていた。 あのときは曇りでぱっとしなかったのだが、この街には秘められた何かがある気がしてならなかったのだ。

訪れてみて、その「何か」が何なのかわかった。「家の絵本性」だ。 ミッテンヴァルトの街並みは、ゲーテの言葉を借りれば「生きた絵本の世界」で、 それはひとつひとつの家の絵本性から成り立っている。

将来、こういう家で暮らしてみたい。注文住宅で戸建を建てるときはこんな家を建ててみたい。 そんなわけで、この「家の絵本性」が建築的にどういう要素から実現されているのか、調べることにした。 ミュンヘンオフィスの同僚の知り合いにオーストリア出身の建築家の方がいて、いろんなことを教えてもらった。 この家は Bavarian Country-side House と呼ばれていること。 窓の横のヴォレーは、昔まだガラスが脆かった時代に嵐に備えて付けられたが、いまでは装飾になっていること。 フラワーボックスに咲いている花は Geranien Balkon という名前の花だということ (日本でいうゼラニウムの一種で、のちにミュンヘンの露店で種を手に入れることができた)。 窓やヴォレーについては、だいぶ細かいことを調べた。

Bavarian Country-side House やアルゴイ地方の家々を観察するうちにこういうことにも気づいた。 南ドイツでは、住環境を考えるときの思考が「全体から細部へ」向かうのだ。 家を作るとき、まず全体の形をどうするかが決まって、それから内部の居住スペースの間取りがデザインされる。 だから家全体のシルエットが美しくなる。 日本だと逆だ。 まず、内部の居住スペースの間取りをデザインして、家全体の形がそれによって規定されることになる。 なので、よほど計算された大手ハウスメーカーの家でもないかぎり、 日本の家は居住スペースをつなぎあわせたようなでこぼこの形をしている。

同じことは街並みにも言えるだろう。 ドイツでは、街の中心としての教会の存在や市壁・城壁の存在によって、まず「街」の全体が規定され、 その中に居住スペースが作られていく。 一方、日本では、みんなが居住スペースを好き勝手に作って街を広げていった結果、それが「街」として定義される。 日本では、住環境の思考が「細部から全体へ」向かうのに対して、ドイツでは「全体から細部へ」向かうのだ。

これ以上書くと旅行記の範疇を越えるのでやめるが、とにかく、ミッテンヴァルトの「家の絵本性」には大いに惹かれるものがある。

街の中心部にある聖パウロ教会も素晴らしい。実に「絵本的な」教会だ。

天井画が見事。

ミッテンヴァルトの街から、50分ほどハイキングで山登りすると、ラウター湖という湖にたどり着く。

ラウター湖を訪れたもうひとつの理由はこの礼拝堂だ。 最初にミッテンヴァルトを訪れたとき、聖パウロ教会の入口にあったパンフレットでこの礼拝堂の写真を見て、 なんて美しい佇まいなんだろうと思った。 それからしばらく場所がわからずにいたのだが、 あるとき何かを検索していて、ラウター湖のほとりにある礼拝堂だと知ったのだ。 それで今回訪れた。

南バイエルンは、信仰心が深い地方で、キリスト教が生活の隅々にまで溶け込んでいる。 日本でいうところのお地蔵さんや祠のような感じで、十字架や礼拝堂が立っていたり、 ホテルやレストランの壁の一角に、キリストの木の像がさりげなく飾ってあったりする。

Ochsenhausen / オクセンハウゼン (2017/4)

シュタインハウゼンの巡礼教会に行くときに寄った小さな街。 ミュンヘンからシュタインハウゼンに行くのは相当大変で、 1日数本しかない(曜日によっては1本もない)路線バスを乗り継がないといけない。 オクセンハウゼンで乗り継ぎの時間が1時間あったので、街の中を散歩してみることにした。

オクセンハウゼンには立派な修道院がある。 内部は美しいロココ装飾が散りばめられている。 この日は日曜日でミサが行われていて、修道院の内部には村人の合唱が響いていた(写真を撮るのは控えました)。

さて、このオクセンハウゼンからシュタインハウゼンまで路線バスで行く予定だったのだが、 時間を過ぎてもバスが来ない。 バス停の時刻表をよく見てみたところ、Rufbus(呼び出しバス)と書いてある。 これ、マウルブロン修道院のときに見たやつで知ってるぞ・・・ 事前に電話で予約しておかないとやって来ないバスだ。。。

シュタインハウゼンまでは5.5kmほどある。 だが、「世界一美しい農村の教会」を見るためなら仕方ない。 歩いて行くことにした。

どこまでも広がる春の牧草地と菜の花畑。この道をひたすらてくてく歩く。 トレッキングをしているドイツ人の方々がすれ違いざまにあいさつしてくれるが、 ビジネスバッグを持ってこんな場所を歩いている日本人はさぞおかしく見えることだろう。 この写真の一番奥に映っている小さな集落に見えるぽつんとした塔が目的地だ。

やっと教会がすぐそこまで来た。

ところがである。教会の入口のドアを開けた瞬間、「あれ、ロココ装飾がないよ???」

何が起きたかわからず教会の周囲をぐるぐるしていると、 掲示板にこんな張り紙を発見。 「このシュタインハウゼンは、おそらくあなたの行きたかったシュタインハウゼンではないでしょう。 あなたの行きたかったシュタインハウゼンはここから24km離れています。」

!!!!!!!!!!ひぇっっっ!

ドイツには同名の街がたくさんある。 4年前にローテンブルクに行くときも同じトラップに引っかかって、 まったく違うローテンブルクに辿り着いて、車掌さんから素敵なパンフレットをもらったんだった。

まぁよい。これが「フィールドワーク」としての南ドイツ散歩の醍醐味なのだ。

来た5.5kmの道を歩いて戻った。

Calw / カルプ (2017/4)

ヘルマン・ヘッセの故郷、カルプ。 ヘッセの「少年の日の思い出」や「車輪の下」に描かれる景色に惹かれて、ヘッセが育った故郷を訪れてみた。 ナゴルト川の渓谷沿いの、山に挟まれた小さな街だ。 このあたりはシュヴァルツヴァルト(黒い森)と呼ばれるドイツトウヒの森が広がっている。

ところで、「少年の日の思い出」は日本の中学の国語の教科書にはだいたい載っているが、 ドイツではまったく知られていない。

木組みの家々が立ち並ぶ姿が美しい。

ヘッセの像。ナゴルト川を渡る橋の上に立っている。

すてきな裏路地。

Oberammagau / オーバーアマガウ (2015/10)

10年に一度、村人総出で行うキリスト受難劇で有名な村。 この村には、美しいフレスコ画が描かれた家々が並んでいる。

「ヘンゼルとグレーテル」や「赤ずきんちゃん」などの童話が描かれた家もあるのだが、 この日は風邪っぽくて、見つけられずに帰ってきてしまったのが残念。

村の中心にある教会。 この教会はメルヘンだ。 教会に入った途端、白とピンクを基調にしたロココ装飾の優美で可愛らしい空間に包まれる。 円形の造りの祭壇上部には花形のスタッコ装飾が散りばめられており、優しさがいっそう際立っている。

Mittenwald / ミッテンヴァルト (2015/7)

バイエルン・アルプスの麓に広がる、ドイツ・アルペン街道の街。 観光ガイドにも載っていない小さな街なのだが、 ヴァイオリンの生産が有名で、オーケストラでヴァイオリンをやってる方とお話してたら、 ミッテンヴァルトのことをご存じだった。 「耳をすませば」のワンシーンで、「地球屋」のおじいさんがヴァイオリンを制作しているときに開いている本にも 「ミッテンワルト」の文字が見える。

ミッテンヴァルトは、家々に描かれたフレスコ画がとても可愛らしい。 ゲーテがこの街を「生きた絵本」と称したらしいが、まさに絵本の中の世界だ。

丘の上から眺めるミッテンヴァルトの街並み。アルプスの山間に広がる街だ。

Salzburgberg / ザルツブルクベルク (2012/7)

ベルヒテスガーデンから4kmほど離れたところに、岩塩の採掘場跡を使ったテーマパークがある。 内部の撮影が禁止だったので写真はないが、トロッコで山の内部の奥まで入っていき、 実際に使われていた岩塩採掘場の洞穴を探検できる。 中には(人口の)地底湖があってそこを船で移動したり、高低差のある洞穴を長い滑り台で滑ったり、なかなかおもしろい。 なぜ地底湖があるかというと、当時の岩塩採掘法として、 ダイナマイトで地中を爆破して空間を作ったあと、大量の湧き水をそこに流し込み、 地中の岩塩が水に溶けたところで水を吸い上げて、それを乾かして塩を抽出するという方法が使われていたかららしい。 なかなか大胆な方法だと思った。